労務監査

昨日は隣町の企業からの依頼で職場意識改善助成金を利用して職場環境を整えるために労務監査を行いました。労務監査表は予めメール送信し記入しておいて貰いました。

片道1時間のJR車両の中では気持ちよくお昼寝ができましたが、駅からその会社まで炎天下を徒歩で移動(20分)するのが堪えました。

それはさておき、労務監査をしてわかったことは、労働条件通知書や労働者名簿は作られ、36協定は毎年届出しているものの、就業時刻の管理と運用がいい加減で未払賃金に関するトラブルが発生し易い状況にあることがわかりました。そして就業時間の管理がいい加減である点は特に注意を促し、長時間労働が原因で精神疾患(うつ病等)に罹患する従業員が多いことを説明しました。

その上で就業規則を拝読させて頂いた処、10年以上も前に作成されたもので現在の法体系に対応していないことも分かりました。そして、技術面で秀でた経営者を中心に運営されている会社のせいか、一般従業員の給与が低く抑えられ一般従業員から不満の声が上がっていることも分かりました。会社の実情について、その他色々なことをお伺いし、まずは給与規程を含めた就業規則を全面的に創り直すことになりました。まずはトラブル(労働紛争)を防止する策を講じることからスタートし、その後で職場環境を改善する策を講じていくという手順です。ただ、会社の責任者に昨日はお話ししなかったのですが、従業員に支払う給与に対する会社側の考え方を大幅に変えてもらわなければ(=給与体系の再構築)ならないようです。総論としては、経営者が専らの技術者のようで、労務管理に関してはほとんど配慮をされていないようでした。

そしてまた、担当者が社会保険の手続きをよく理解していなかったので、その点についても昨日ついでに教授しました。

所要時間は約4時間でした。この4時間は神経を集中して会社の色々な実態を把握しましたから、流石に疲れて帰りのJR車中でも熟睡してしまいました。