取締役の反旗

経営改善の相談を受けた企業で、3月初旬から業務改善に着手しています。この会社で、社長以外の取締役が全支店に社長を誹謗中傷するFAXを送付してしまいました。着手している業務改善のことには一切触れずに、社長個人や夫妻のことを誹謗中傷しているのです。

私が推測する処では、この企業は急成長をした企業で、古参取締役にとっては、いま社長がやり始めた会社の改革(仲良しグループから会社組織への脱皮)は自分達の既得権が侵される可能性が強いと考え、あろうことか推進しつつある業務改革の内容ではなく社長個人を誹謗中傷してきたのです。

このFAXの事実を知ったときに社長は激怒し逆上していましたので、私は「会社組織が成長を続ける途中ではよくあるケースです。社長は感情的にならず冷静に"会社の将来のこと"と"他の従業員のこと"を考えて対処することが大切です。感情的になると相手の思うツボです。」とお伝えし、諸策を教授しました。

急成長することは一見素晴らしいことにも思えるのですが、その過程ではどうしてもヒズミが出るものですネ・・・。過去、成功したベンチャービジネスの数社にアドバイスしてきましたが、このときには「過去に固執せずに上手く"脱皮"できるか否か」で次のステージに進出できるか否かが決まるようです。

業務改革や会社の組織改革を行うときには反抗勢力と遭遇するのが当たり前のことであり、出来るだけそれを解決するよう努力するのですが、今回のケースの場合は、反旗を翻した取締役さん達は取締役を期中で辞任してもらうしか方法は無いようです。相互の信頼関係が崩壊していますから・・・。

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コメント: 3
  • #1

    営業部長 (金曜日, 08 11月 2019 08:17)

    当社の取締役の発言
    当社は創業以来、研修を通して社員教育に力を入れています。銀行系から天下りのように10年くらい前に来た常務取締役が最近、経理課長を中途入社させる際の稟議書が人材開発部長を通る際に新人研修は受けるべきとコメントを記載し回したら人事部長(平の取締役、常務の側近)が常務から研修は不用と指示を受けていると言われたが研修は受けるべきだと反論。その後、人材開発部長に常務より内戦があり「大声出させて40キロを歩かせて採用がダメになったらどうするんだ?」と凄んだそうです。それを営業部長である私に宴席で訴えてきました。

    私は現場で働く14人の支店長達に事実を知らせて意見を募りました。

    予想通りに研修への冒涜だと口を揃えた意見でした。

    支店長達の意見をプリントアウトして人事部長経由で常務に渡しました現場の総意として

    いま、心配しているのは私への報復人事です。

  • #2

    村上からの回答 (金曜日, 08 11月 2019 13:11)

    外出していて回答が遅くなったことをお詫び申し上げます。
    昔から「企業は人なり」「人財は見つけるものではなく育てるもの」と言いますから、私も社員教育はとても重要なことだと考えます。
    さて、投稿いただいた内容だけでは状況(会社規模、社内の人間関係ほか)がよく理解できませんが、内容から推測すると、双方が対立状態になっているようです。
    報復人事を懸念されている様ですが、心構えとして「山より大きい猪はいない」と考え、報復人事の有無については自分以外の人が決めることですから余り余計な心配をしない方が良いのではないかと思います。強いて言えば、何らかの人事異動があったときに、その理由を尋ね、その理由が客観的に合理的なモノであるか否か、業務上の必要から発せられた異動なのかを確認する程度が良く、どうのように対処するかは人事異動の打診又は命令があってから考えた方が良いのではないかと考えます。
    今後の為に、双方の意見・考え方に食い違いが生じて対立状態となりそうなときに備えた助言させて頂くと、
    ①現在の状況(今回の場合は、教育訓練を受ける人の能力、仕事の状況ほか)を意見が対立する相手と再確認すること
    ②やろうとすることの目的を明確にすること(今回を例にすると、何の為に教育訓練するのか)
    ③目的を達成するために取ろうとする手段が最適か否かを検討すること
    ④相手の主張する意見も尊重し、自分や相手が主張する意見の二者択一的に選択するのではなく、第三の方法を相互に考えること
    ⑤「時間(の経過)」を上手く利用すること
    などが大切なのではないかと考えます。
    私の職業柄で労働基準監督署の調査や事業再生(倒産防止)を例にお話しすると、私は会社からのご依頼でその企業の問題を解決する役割を果たす訳ですが、必ず反対勢力に出くわします。このとき一番大切なことは「焦らないこと(時間を味方につけるコト)」です。そして反対勢力を味方にできるように努力します。
    労働基準監督署の調査時に、労働基準監督官は法律的な絶対的権限をもっていますが、調査対象企業を説得し、場合によっては時間(年月)を掛けて是正させようと労働基準監督官自らも努力します。それでも従わない場合にだけ労働基準監督官が有する法的権限を発動します。
    会社が倒産しそうな状況にある事業再生のときでさえ反対勢力は必ずいます。会社を倒産させないために会社運営のやり方を変えざるを得ないから変えようとするのですが、変えると既得権を失ってしまう人達が反対勢力となります。そのときに私は、変えなければならない事柄を実行するチームに反対勢力の人を敢えて参加して貰います。この人達を加えることで、この人達に会社の状況を正しく理解して貰い、会社が何を行い、その結果としてどのように会社が変わって行くのかを自分で考えて頂く為です。そして更に、この人達から思いがけない第三の途が提案されることも期待しています。
    以上、ご参考になるか否か分かりませんが、取り敢えず回答させて頂きます。


  • #3

    村上からの回答 の追加 (金曜日, 08 11月 2019 16:34)

    ①現在の状況(今回の場合は、教育訓練を受ける人の能力、仕事の状況ほか)を意見が対立する相手と再確認すること
    ②やろうとすることの目的を明確にすること(今回を例にすると、何の為に教育訓練するのか)
    ③目的を達成するために取ろうとする手段が最適か否かを検討すること
    ④相手の主張する意見も尊重し、自分や相手が主張する意見の二者択一的に選択するのではなく、第三の方法を相互に考えること
    ⑤「時間(の経過)」を上手く利用すること
    と助言しましたが
    ①現在の状況(今回の場合は、教育訓練を受ける人の能力、仕事の状況ほか)を意見が対立する相手と再確認すること
    ②やろうとすることの目的を明確にすること(今回を例にすると、何の為に教育訓練するのか)
    ③目的を達成するために取ろうとする手段が最適か否かを検討すること
    ④相手の主張する意見も尊重し、自分や相手が主張する意見の二者択一的に選択するのではなく、第三の方法を相互に考えること
    ⑤「何が正しいか」よりも「どうすれば上手くいくようになるか」と考えること
    ⑥「時間(の経過)」を上手く利用すること
    というように⑤を追加させてください。