職務給化より評価制度の構築が大事

 私は「職務給」にするよりも「評価制度」を再構築する方が大切と考えます。欧米では「 職務給」の動きが始まっています。会社の課題や問題等を解決して会社を発展させる為の方針(戦略)や目標を反映させることができる評価制度を構築することがいま必要なのではないでしょうか ?

 「人は石垣、人は城」と言われますが、デジタル社会が到来し、職務内容も変わりつつある昨今の状況下で会社を維持/発展させようとすると、従業員(人)が経営の要となります。この状況下で職務給にして職務を固定化してしまうと変化に適応できなくなる可能性(硬直化)があります。

 日々刻々と変化する状況下で、会社の課題や問題を明らかにし、それらを解決する為に会社の方針(戦略)/目標/計画を立案・実行・修正し、マーケットの変化の適応していくことが必要な昨今ですから、評価制度も会社が立案した方針(戦略)/目標/計画に対する従業員の「行動」と「成果」を中心に評価していくことが大切だと私は考えます。

 結果として、年功給/職能給/業績給/職務給の何れでもなく、評価を基にした給与体系(役割給)が出来上がることになります。

 そして私がお勧めする人事評価制度は、本人が果たすべき役割に対する「② 行動評価」「③ 成果評価」と「① 基礎的評価」で構成しています。なお、「① 基礎的評価」とは法律、会社の規則やルールを遵守(チームワークを含む)しているかを評価し、それを給与体系(役割給)に反映させていくことを目的としています。