途中入社の人に定着してもらう為に

求人しても中々応募が無い状態が続いている・・・。入社しても直ぐに辞めてしまう・・・。こんなご相談が多い中で、中途採用ができた会社が2社ありました。

そこで、そろそろ本人も社内の人間関係に慣れ、仕事もオボロ気ながら分かり始めた頃(入社後1か月半~2か月頃)に直属上司以外の上役(社長か専務などが望ましい)が本人と個別面談をすることを私は会社にお勧めしています。しかし、その面談でどんな話しをして良いのか戸惑われる場合が多いので、その参考となるように面談評価シートを会社に提供するようにしています。

そして、面談する上役の方には、「技術や技能のことよりも、この機会を利用して3年後5年後にどんな会社にしたいのか、今年の会社方針はどんなことなのか、その為に被面談者にはどんな役割をしてもらいたいのか、を語り掛けるようにしてください」とお願いしています。ただし、技術や技能のことを全く話さない訳ではなく、面談した日現在の被面談者の技能レベルを会社がどのように評価しているのかもお話しするようにお願いしています。

この面談は、慣れと惰性に走ることを防ぎ、被面談者にエンゲイジメントする(モラールUPして貰うこと)ことが一番大きな目的です。しかし、例えば「本人はできる」と思っていた技能が会社のレベル(技能水準)から判断すると「まだまだ、出来ると言えるレベルではない」といった食い違いがハッキリすることも多いようです。また、ときには本人は「まだまだ」と思っていた技能がその会社にとっては「今のレベルで十分です」ということもありますが・・・。

いずれの場合にしても、面談者と被面談者とがOFF-JTとして率直には無い合うことが大切です。

私が初めてこの面談評価シートをお渡しする会社では、戸惑われることも多いのですが、実行されている会社では良い成果に結びついているようです。従業員さんは「労働力」としての「手足」ではなく「思う・考える力」をもった「人間」ですし、また「人財は見つけるモノ」ではなく「育てるモノ」だと考えますから、どんなに忙しくても一人一人を貴重な人財の卵であると考え育成された方が、これからの時代は良いのではないかと思います。