電子申請の効果

私の事務所では電子申請を始めて6~7年が経ちます。

書面で高年齢雇用継続給付金と育児休業給付金の支給申請手続きを行う際には本人の署名が必要であり、申請書に署名して貰うために本人に郵送していたのですが、本人から中々返送されて来ない為、手続きが遅延していたことが電子申請を始めた原因でした。

最初は政府が設置しているe-Govで直接送信し、かなり煩わしかったのですが3年位は我慢していました。しかし、業務用ソフトが色々と開発され電子申請できるメニューも増えてきたので数年前からは業務用ソフトから電子申請を行うようになりました。

そして、顧問先を1社ずつ説得して回り、徐々にですが電子申請で手続きできる顧問先を増やしていきました。いまでは全ての顧問先の手続きを電子申請で行っています。

会社と私との間で必要な諸手続きに関するルールを決め、幾度かの修正を加えて、今では安定しています。会社の総務担当者とは手続依頼書他の必要書類をFAX又はメールでやり取りするだけで手続きができるようになりました。遠方のお客様の手続きも電子申請で代行できるようになりました。ただし、マイナンバーをお預かりしていない従業員さんのマイナンバーだけは、都度預りにお伺いしています。

パスワードを使ったりして、個人情報漏えいが発生しないように最大限の注意はしています。

私は夕方に事務所に戻り、届いたFAX又はメールを見ながら、入退社の手続きならばその日のうちに送信してしまいます。6月中ごろには労働保険の年度更新が全て終わり、7月2日には年金事務所の算定基礎届が全て終わりました。

こうして捻出できた昼間の時間帯を私は相談業務への対応に回しています。

そして、先日、500名程度の従業員がいて入退社が激しい会社の昔しの担当者とお会いしたときに(当時は書面で手続きをしていました)、昔しの担当者から「手続きがひどく早くなったけど、村上さん、何か新しいサービスを開始したの? 」と訊かれて絶句してしまいました。何故なら、その担当者は昔し頑として電子申請をすることを認めなかったからです。