働き方改革をお手伝いして思うこと

各社で働き方改革を推進するお手伝いをさせて頂いて感じるコトがあります。

特に、企業規模が小さくなるに従って、また会社の歴史が古いほど、「現状を変えたくない」という無意識の意識が強く働いているということです。そして仲間意識が強いということです。昨日までと、あるいは去年までと同じ仕事のやり方を今後も続けていきたいと無意識に思われているのです。

人間の心理として「安定」と「安心」を求める意識が働きますから、これはやむを得ないことだとも思います。

しかし、経済社会は基本的には競争社会ですから、過去のやり方・考え方に安住していると、何れその企業は衰退の道を歩むことになります。

そして更に、企業の本質は「変化適応業」ですから、人口が減少して労働力が不足し始めている環境、法改正があったという環境に対応していかざるを得ません。変化に上手く対応できた企業だけが生き延びることができる訳です。

昨今巷でいわれるのは法改正への対応ですから、また程度がしれています。しかし、これだけマスコミが騒ぎ、政府が後押しすると、いずれ国民の意識が変わってしまいます。

一般的に「変化しないこと」が「安定」と考えられますが、企業社会においては「変化しないこと」は「衰退」を意味し、「変化に適応していくこと」が「安定」と「安心」を意味します。

しかし、変化に適応していこうとして、何もかにも変えてしまうと寧ろ弊害が生じます。「変えるべきこと」と「変えてはならないこと」を意識し区別して、「変えてはならないこと」が変わらないように「変えるべきこと」を変えていくことが大切です。そうしなければ、自社の特徴(≒存在価値)がなくなってしまいます。

そして同時に、部分最適にならないように、会社全体の仕事・作業・情報の流れを把握した上で、全体最適が図れるよう変化に対応していくことが必要です。