広島県商工会連合会主催「消費税転嫁対策窓口相談等事業」に参加

今日の午後は、広島県商工会連合会主催の「事業者向・集団講習会 平成25年度消費税転嫁対策窓口相談等事業」講師:(中小企業診断士)江川雅典という研修に参加してみました。

テーマから、私はてっきり消費税対策の研修会と思い込み、私も認定支援機関として講習会を開催することができるので、そのときの参考にしようと考えて参加してみました。しかし、内容は消費税対策を口実とした中小企業診断士による小規模企業向け経営コンサルティングの内容でした。

ただし、講習会の冒頭で、消費税を売上に上手く転嫁できれば会社の利益額は消費税が無い場合と比べて変化は無いが、もしも売上に転嫁できない場合には下表のように会社の利益額は消費税引上げに伴い激減していくという説明が具体例を交えてあったことは大変に参考になりました(当たり前のことなのですが、数値で見える化すると如何に説得力が増すかという点で参考になりました)。

講習会の内容は、

消費税の変更を含めて、消費税引き上げに伴い発生する変化を見逃さないことが大切なこと(変化をチャンスと捉える)。その変化とは、

(a)法改正や制度の変更

   (a-1)民間委託業務の拡充、(a-2)取締強化から生まれる新たな需、(a-3)規制緩和から生まれる範囲拡大など

(b)生産上のボトルネックの解消

   (b-1)異業種技術を活用したコスト削減、(b-2)納品期間の短縮、(b-3)品質向上

(c)顧客の要求水準を超えた満足感を与えること

   (c-1)顧客に感動を与える、(c-2)モノに意味を加える、(c-3)コレクター意識に火をつける

(d)顧客の要求の進化

   (d-1)現状維持は後退、(d-2)流行の理由の裏側にヒント、(d-3)原点回帰は新たな進化

(e)顧客の疑問への対処

         (e-1)価格の透明性、(e-2)サービス内容の明確化、(e-3)ワンストップ・サービス

(f)古い業界体質

   (f-1)業界常識を覆す、(f-2)異業種の考え方・やり方を導入、(f-3)失敗の結果は一歩前進(=チャレンジ精神)

(g)市場動向に敢えて逆行してみる

   (g-1)複雑化の裏には簡素化、(g-2)敢えて限定販売してみる、(g-3)敢えて手作りしてみる

等の切り口・考え方があるそうです。

価格だけが商品価値ではないのだから、自社の強みを生かしたビジネスを行うこと

変化をチャンスとして活かすためには「多くの人を巻き添えにして知恵を出してもらうこと」が大切であり、多くの人に知恵を出してもらう為には、まず最初に自らが情報をそれらの人達に提供することが大切であるということでした。

小規模事業者16~7名を対象とした小規模な講習会でしたが、この場で出た質問等は私にとって大いに参考になるものでした。

 

 

売上への消費税転嫁が困難な場合 消費税5% 消費税8% 消費税10%
売上高 10,500

 10,500

10,500

仕入高 5,250 5,400 5,500
売上総利益 5,250 5,100 5,000
経費(租税公課を除く) 4,200 4,320 4,400
消費税納税額 50 57 54
会社の利益額 1,000 723 546