社労士会セミナー「少子高齢化時代の給与体系」

昨日は広島市社会保険労務士会主催で「少子高齢化時代の給与体系」という内容のセミナーがありました。

セミナーの要旨は、

少子高齢化社会は既に地方から始まっている(大都市圏ではまだ始まっていないが近年中には始まる)。

少子高齢社会になると、いままでは止む無く雇用していた高齢者、女性、障害者等も積極的に活用しなければ労働力を補うことができない。

そして、その為には給与体系(賃金、賞与及び退職金制度)を再構築する必要がある。

従来、日本の中小・中堅企業では、人の能力に着目した能力給が年功序列的に正社員を前提として運用されてきた。

しかし、高齢者・女性・障害者等を積極的に人財として活用するためには、「能力」だけでなく「仕事内容」にも着目した基本テーブルをつくり、それをその人が持つ制約条件(身体、能力、勤務時間、出勤日数など)により割引いて対応ができるテーブルを予め設けることで、給与格差が客観的・合理的に説明できる給与体系を準備しておくことが法律上必要となる。

また、従来は60歳定年時まで能力給中心の一元的賃金体系であったが、これからは正社員も40歳(又は35歳)までは能力給主義、40歳(又は36歳)から60歳(又は50歳)までは役割給主義、60歳(又は50歳)以降は仕事給主義と複数の考え方をミックスさせ、必要な場合には減給もできる賃金体系を構築することが必要になってくる。

そして、そのため短期清算主義に基づく賞与は仕事給主義に改め、更に退職金制度も基本給に一定倍率を掛けて算出する基本給連動方式を止めて確定拠出方式(中退共や個人型CD等)の退職金制度に変更した方が良い。

という内容でした。

そして、私にとって印象的であったのは、会社の人事評価項目を決める(改める)際には、どこかの評価基準をベースにして創るのではなく、

①従業員の氏名を、ベスト・ワンからワースト・ワンまで複数の会社責任者に並べてもらい、

②それを3つのグループ(上位クラス、普通クラス、下位クラス)に分けて

③下位クラスのCさんと普通クラスのBさんは、どういう理由でBさんが普通クラスで、どういう理由でCさんを下位クラスとしたのか?と尋ね(特に境界線近くにいる人のことを尋ねる)

④上位クラスのAさんと普通クラスのBさんは、どういう理由でBさんが普通クラスで、どういう理由でAさんを上位クラスとしたのか?と尋ね(特に境界線近くにいる人のことを尋ねる)

⑤上記の③④で出てきた理由を評価項目として纏めていく

というやり方が、それまで暗黙のうちにその会社の評価基準とされていたものを「見える化」することになり、評価基準の継続性が保てる一番良い方法だと講師が語ったことでした。このやり方は私がやっている人事考課項目再構築のやり方と同じで、私の考え・やり方が間違っていないことが理解できて分かり安心しました。

しかし、この方法の一番の問題点は、やり方にコツがあるものの誰でも出来そうな泥臭いやり方のため、私が余り高額な報酬を請求することができなくなることです。