広島商工会議所夏期セミナーに参加

昨日は終日、広島商工会議所が主催した夏期セミナーに参加していました。

テーマは「小売業における独自性を探る」サブテーマが「多様化する市場の中で輝く個を目指して」となっていました。

私の顧問先に小売業の企業は無いのですが、変わりつつある消費者と直接日々接触する小売業の方々が今どんなことを知りたいか、あるいは知るべきかを学ぶために参加しました。そして、偶にですが私もセミナー講師を引き受けることがあるので講師としての技法習得の参考にするために参加しました。

第一講座はカレーライスのチェーン店で有名なCoCo壱番屋の創業者:宗次徳二氏が講師でした。「0」から出発され、ご苦労されて上場会社にまでカレーライスの会社を育てられた方ですが、特に

①経営(ケイエイ)とは継栄(ケイエイ)と書き、継続して栄えることが大切

②そのために、経営者は趣味・道楽に走らず経営に専心・専念することが大事

③経営者は夢など持たずに、毎年小さくても良いから目標を持ち、それを達成できるよう努力し続けること、そして毎年目標を持つことが必要

④「やさしさ(人に対する思いやり)」なくして経営はできない

⑤当たり前のことを普通の人はやり続けないから、当たり前のことを当たり前にやり続けることが大事

⑥ライバルがどうしていようが関係は無い。大切なのは目の前にいるお客様。

⑦失敗しても良いから、自分以外の人に喜ばれ、自分が納得できることをやり続けることが大事

等々と成功するために必要な色々な留意点の講演がありました。

第二講座は「人が自発的に動く5原則」というテーマで私は一番関心が高かったのですが、期待外れの内容でした。ただし、部下が自発的に動くようになるてめには、その上司が部下に対してプラス発想で接する必要があることは再確認することができました。

第三講座は「コンビニのレジから見た日本人」がテーマでしたが、これは第二講座以上に失望する内容でした。

第四講座は「現役CLOWN(≒サーカスのピエロ)から学ぶコミュニケーションの本質とサービスの軸」がテーマでしたが、第二・第三講座で失望した私はほとんど期待せずに傍聴し始めました。しかし、この第四講座が一番得るものが多かったようです。講演が進行するにつれて私は身を乗り出して講師の話しを聴いていました。

コミュニケーションをするときには

①相手のことをよく観察すること

②自分は相手から見られているという意識を持つこと

③自分の役割を演じ切ると

④相手のテンションに合わせること

⑤語りかけるよりも傾聴すること

⑥相手のアクションに対して大きなリアクションをするように心掛けること

⑦相手を喜ばそうとする場合には、その人だけでなく周りの関係者も巻き込んで喜ばすことが必要なこと

⑧一時的に喜ばそうとするのではなく、その前後を含めて時系列的に捉えてサービスを提供することで、心底から相手を満足させるようにすべきであること

⑨過剰なサービスを一時的に行い相手を満足させようとせず、自分の身の丈にあったサービスの提供に努めるべきこと。そのためには知識、スキル、経験、余裕が必要なこと

等々多くのことを学びました。

そして流石にCLOWN(≒サーカスのピエロ)だけあって、「場の雰囲気」を読むのことに長けており、講義を最後まで厭きさせることなくハイテンポで進めたその技法は大いに参考になりました。

普段は法律や規則・手続き等の研修会ばかりに参加している私ですが、たまにはこのように毛色の違うセミナーに参加することは大変に良い刺激となります。