中小企業白書とものづくり白書の合同説明会に出席

今日は午後から中小企業庁が広島で開催する「中小企業白書とものづくり白書の合同説明会」に参加しました。

中小企業白書のテーマは「試練を乗り超えて前進する中小企業」です。昨年の東北大震災やタイの大水害など天災の中を中小企業の自助努力で掻い潜り、「柔軟な対応力」「技術力」「商品開発力」「マーケティング力」を用いて苦しい中でも国内外のビジネスチャンスを活かして成長を続ける中小企業があることを説明していました。また女性の社会進出が目覚ましいことも説明していました(途中で私は熟睡してしまいましたが・・・)。そして結論としては、中小企業は今まで以上に「ものづくり人財」の育成を図るべきであるということでした。そして、企業規模が小規模になるほど経営相談を利用し活用する割合が低いので、今まで以上に社外人材(銀行、税理士、公的機関等)に経営相談を行うことを勧めていました。

ものづくり白書の説明も似たり寄ったりの感がありましたが、担当者が口頭で「①これから伸びるであろう業種は、(a)新エネルギー分野、(b)医療分野、(c)素材産業であろうこと、②日本は他国と比べて制御・コントロール技術が秀でていること、③これからは製品を売ることだけ考えるのではなく、データを活用し、かつアフターサービスを含めた「ハード+サービス」で業績拡張を図るべきであること」等を言っていました。

結びの言葉としては、「過去の日本企業は技術力で勝っていたがマーケティング総合力で負けていたから、今後はマーケティング力を強化し、市場・消費者のニーズに合わせた技術・商品開発を行い、規制の見直しによる新市場の創造を推進すべきである」とPFドラッカー先生が言われる「企業の使命は顧客の創造である」という言葉を捩っていました。

  また、説明会の中で「ヨーロッパ型の自社のコアに集中して競争に打ち勝とうとする戦略と、アジア型(韓国サムソンを意識)の大規模大量生産による低コスト・低価格化により競争に打ち勝とうとする戦略とがある」と対比させていたことに大変興味ありました。何故なら、もともと経営資源が制約されている中小企業を対象にした白書ですから、大規模大量生産指向の戦略を選択することは無理があり、コア集中型戦略を選択せざるを得ないことは自明の理だと私は考えるからです。